副業トラブルの証拠として残したいのは、LINEだけではありません。最初に見た広告から、電話、契約、借入、振込、実際の作業、解約、返金までを、日付順につなげられる記録が大切です。
私の手元には、約550万円の副業サポートを契約したときのLINE、契約書、振込履歴が残っています。
一方、最初に見た広告の正確な文面や、電話で言われた言葉は、すべて記録できているわけではありません。そのため今、体験記事を書くときも、「記録で確認できること」と「記憶に基づくこと」を分けています。
この記事では、副業の契約や支払いに不安を感じたとき、何を、どのような形で保存すれば、相談時に経緯を伝えやすいかを整理します。
証拠を残す目的は、出来事をつなげること
スクリーンショットを1枚だけ保存しても、その前後が分からない場合があります。
大切なのは、次の流れを説明できることです。
- どの広告を見たか
- どこへ登録したか
- 何を説明されたか
- 何を契約したか
- いくら、どこへ支払ったか
- 実際に何をしたか
- どのような結果だったか
- 解約や返金について何と回答されたか

この記事では便宜上「証拠」と呼びますが、個々の資料が法律上どのように扱われるかを断定するものではありません。まずは、消費生活センターなどへ正確に相談するための記録として残します。
1.最初に見た広告と申込み画面
広告は、後から表示されなくなったり、内容が変わったりすることがあります。
保存するときは、目立つ言葉だけを切り取らず、できるだけ画面全体を残します。
- 広告の全体
- 掲載されていたページやアプリ
- 広告を見た日付と時刻
- リンク先のURL
- 申込み前の説明
- 最終確認画面
私が覚えている広告は、「週2時間の作業で月30万円も可能」「専門知識がなくてもできる」といった趣旨でした。しかし、広告自体を完全な形で保存していなかったため、正確な文言として断定できません。
記憶だけでは、似た言葉との違いが分からなくなります。広告を見た時点で保存することが重要です。
2.LINEやチャットのやり取り
LINEは、一つのメッセージだけでなく、前後の流れが分かるように保存します。
私の場合は、サイトからLINEへ登録し、さらに別のLINEへ案内されたと記憶しています。案内先が変わると、それまでのやり取りを見失いやすくなります。
保存したいのは、次の情報です。
- 相手のアカウント名とプロフィール画面
- 登録を案内されたメッセージ
- 仕事内容と報酬の説明
- コースと料金の説明
- 電話予約の案内
- 借入や振込に関する案内
- 問い合わせと回答
- 解約・返金のやり取り
スクリーンショットには、送受信日時と相手名が入るようにします。長いやり取りは、画面録画も併用すると前後関係を残しやすくなります。
退会、ブロック、アプリ削除の前に保存します。別のアカウントへ移るよう案内された場合も、古いアカウントの履歴を先に残します。
3.電話の日時と内容
電話の会話は、あとから正確な言葉を思い出すのが難しくなります。
私は2回の電話で説明を受けました。コース4で申し込むつもりだと伝えた記憶はありますが、相手の返答を一言一句記録していません。
電話のあと、できるだけ早く次をメモします。
- 電話した日付、開始時刻、通話時間
- 電話番号
- 相手の名前や担当部署
- 説明された仕事内容
- 示された料金とコース
- 収益や返済についての説明
- 自分が質問したこと
- 相手の回答
- その場で決めたこと
録音の扱いについて判断に迷う場合は、相談先へ確認してください。少なくとも通話履歴と直後のメモは残せます。
4.契約書、利用規約、コース表
契約書は、署名したページだけではなく、すべてのページを保存します。
電子契約なら、閲覧用URLだけでなく、PDFなど手元に保存できるファイルも取得します。利用規約、料金表、コース比較表、返金保証の条件も一緒に残します。
ファイル名には日付を入れると整理しやすくなります。
例:2026-01-15_副業サポート契約書_受領時.pdf
契約後に内容が更新された場合は、古いファイルを上書きせず、受け取った日ごとに分けます。
5.借入と振込の記録
支払いの記録は、「いくら払ったか」だけではなく、「どこから借り、どこへ払ったか」がつながる形にします。
- 借入先と借入日
- 借入額、金利、返済条件
- 振込日と金額
- 振込先の銀行、支店、口座名義
- 請求書や振込指示
- 振込後の受領確認
私の振込先は、説明を受けた契約先とは別の会社名義でした。
疑問に思いながら支払いましたが、相談する際には、契約書の会社名と振込先名義を並べることで、違いを正確に説明できます。
副業のために借りる前の確認項目は、副業のために借金する前に|約550万円を借りた私の10項目にまとめています。
6.実際に行った作業と報酬
「指示どおりに作業した」と伝えるには、作業の記録が必要です。
私が行ったのは、WordPress、A8.net、Instagramの登録、セルフバック、500人までの相互フォロー、DM送信でした。
記録するなら、次の数字を日ごとに残します。
- 作業時間
- 投稿数
- フォロー数とフォロワー数
- DM送信数と返信数
- 広告の受取数
- クリック、申込み、承認件数
- 発生報酬と確定報酬
私の場合、会社が用意する広告は約1か月届かず、そこからの報酬は0円でした。
作業記録があれば、自分の作業量と、会社から提供されなかったものを分けて説明できます。
7.問い合わせ、解約、返金の記録
問い合わせや解約は、送った内容と届いた回答の両方を残します。
私は広告が届かないことを問い合わせ、「これからです」「もっとフォロワーを増やしてください」という趣旨の回答を受けたと記憶しています。
その約1週間後に解約を申し出、最終的に約70万円が返金されました。
保存したいのは、次の内容です。
- 問い合わせた日時と質問
- 事業者からの回答
- 解約を申し出た日時と方法
- 解約条件や返金額の説明
- 返金に同意した書面
- 実際の入金日と金額
口頭で回答された場合は、通話後に「本日の電話では、このような説明だったという理解でよいですか」と文章で確認する方法もあります。
保存するときの6つの手順
記録を集めるときは、次の順番にすると整理しやすくなります。
- 消える前に画面全体を保存する
- 相手名、日時、URLが分かる形にする
- 元データは切り抜きや加工をせず残す
- ファイル名に日付と内容を付ける
- 出来事を時系列のメモにまとめる
- 端末以外の場所にもバックアップする

スクリーンショットを相談用に切り抜く場合でも、切り抜く前の元画像を残します。
バックアップ先は、別の端末や、自分だけがアクセスできる安全な保存場所を使います。契約書や本人確認書類には個人情報が含まれるため、公開用のSNSや誰でも見られる共有リンクには置きません。
公的機関も、画面と経緯の保存を案内しています
国民生活センターは、相談前にトラブル発生から現在までの経緯を整理し、約款、契約書、広告、パンフレットなどを集め、インターネットが関係する場合は画面のスクリーンショットやURLも保存するよう案内しています。
情報商材や副業サポートの相談についても、契約書、広告や購入画面、事業者とのやり取り、契約に至った経緯を整理するよう案内しています。
参考:国民生活センター「『簡単にもうかる』という情報商材を購入し、有料のサポートプランを契約したが、解約したい」
消費者庁の副業サポートに関する注意喚起では、解約時に事業者とのやり取りの履歴削除を求められることもあるため、都度保存するよう呼びかけています。
参考:消費者庁「簡単な副業をうたい高額なサポートプランを契約させる事業者に関する注意喚起」
私の契約先が、公表資料の事業者と同じだと断定するものではありません。履歴は後から集められない場合があるため、不安を感じた時点で残すための参考です。
相談するときは、時系列メモを最初に用意する
資料が多いと、どこから話せばよいか分からなくなります。
まずA4用紙1枚程度に、次の順番で日付と出来事をまとめます。
- 広告を見た日
- LINEへ登録した日
- 電話説明を受けた日
- 契約日
- 借入日と振込日
- 作業を始めた日
- 問い合わせた日
- 解約を申し出た日
- 返金された日
正確な日付が分からなければ、「1月上旬」「契約から約1か月後」のように、確かな範囲で書きます。記憶を埋めるために日付や言葉を作らないことも大切です。
そのメモに、対応するスクリーンショット、契約書、振込明細のファイル名を付けます。
契約や解約の相談先は、消費者ホットライン188から最寄りの消費生活センターを確認できます。
まとめ:不安を感じた時点が、保存を始めるとき
副業トラブルの証拠として残したいのは、広告、LINE、電話メモ、契約書、借入、振込、実際の作業、問い合わせ、解約、返金の記録です。
画面全体、相手名、日時、URLが分かる形で保存し、元データを加工せず、日付順に整理してバックアップします。
私にはLINE、契約書、振込履歴が残っています。しかし、広告の正確な文面や電話の言葉など、当時保存しなかったものもあります。
不安が大きくなってからではなく、「少しおかしい」と感じた時点で保存を始める。それが、あとから自分の経験を正確に説明する助けになります。
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